夏の引越しは、一年の中でも特に注意して作業をしなければならない季節と言われています。
その理由はもちろん暑さです。近年の夏は暑さが特に厳しく、冷房の効いた室内であっても熱中症に気を付けて過ごさなければなりません。

夏は引越し業界からしたら閑散期でもあること、また利用者からしてもまとまった休みを取りやすいことから意外に穴場の引越し時期なのですが、この暑さが影響して他の季節にはない気を付けたいポイントがいくつもあります。

夏の引越しは暑さに注意

夏の引越しで注意したい原因の大元は全てこの暑さにあります。
そして暑いからこそ注意しなければならないことが多いので、ご紹介していきたいと思います。

暑い中での作業になることを覚悟する
「暑いのならエアコンをかけて作業すればいい」と考えている方もいるかもしれません。しかし、現在の部屋にあるエアコンが自分が持ち込んだものであるのなら引越し日の前日には取り外していなければなりません。つまり、エアコンがない状態で作業する必要があるのです。
エアコンが備え付けだった場合は引越し作業中にエアコンを付けられることもあります。ただ、引越し作業中は窓やドアが全て開けっぱなしになるため、真夏だと部屋が涼しくなることもあまり期待できないでしょう。

どうにしても夏場は暑い環境で作業することを覚悟していなければなりません。

熱中症に注意
夏場の引越しで最も怖いのが熱中症です。作業中はいつも以上に汗をかくことになります。
もちろん引越し業者も作業院熱中症対策を徹底して行っていますが、それでも作業中の熱中症による緊急搬送は毎年起こっているのが実情です。
いつも以上に水分補給や休憩を適度に行わないといけないということも、忘れないでおきましょう。

食べ物に注意
冷蔵庫は水抜きをする関係上、引越し前日までに中のものも全て取り出して運べる状態にしておかなければなりません。
冷蔵庫に入っていたものを保管する場合は、食材が痛まないように注意する必要があります。
一時的にクーラーボックスに入れておくのもいいですが、長時間入れておくのには不安が残ります。特に真夏だとそれでも不十分なこともあるので注意しましょう。
引越し先に冷蔵庫がセットできても、実際に中が冷えるまでは時間がかかります。できるだけ冷蔵が必要なものは前日までに食べてしまうのが理想です。

汗に注意
真夏の引越しでの汗は、まさに噴水のように溢れ出てきます。
もちろん作業員の方も注意してしまいますが、それでも床に滴り落ちてしまうことも珍しくありません。

汗が大量に出過ぎることで床や壁にシミを作ってしまったり、運搬した荷物にシミを作ってしまったりというトラブルもあります。
また段ボールが汗によって濡れることで強度も下がるため、雨天時と同様の対策をする必要があるでしょう。

また汗の出過ぎによるトラブルの他に注意したいのが、逆のパターンである全く汗が出ない場合です。
暑いのに汗が出ない、突然出なくなったという場合は既に軽度の熱中症になっている可能性があります。こうした症状が出た場合はすぐに休憩し、水分・塩分補給をする、体を冷やすなどの対処を行いましょう。

夏の引越し時をスムーズにするために準備しておきたいもの

夏の引越しがより厳しいものというのは納得していただけたと思います。
こうした大変な夏の引越し作業を少しでも快適に、スムーズにするために準備しておきたいものをご紹介いたします。

クーラーボックスが便利!
クーラーボックスの中に冷やしたタオルや保冷剤、飲み物をたくさん用意しておきましょう。用意する飲み物は熱中症対策に効果的とされるスポーツドリンクなどが好ましいです。
自分が使うのはもちろん、作業員の方にも配ると非常に喜ばれます。何もないよりも格段に暑さが緩和でき、作業がしやすくなりますよ。

扇風機を用意しておこう
引越し作業中に少しでも涼しくなるように、扇風機をかけておくというのも一つの方法です。
またエアコンが備え付きだった場合は作業中につけることができるので、エアコンと扇風機を同時に使ってできるだけ室内の温度を下げるという方法も有効です。
扇風機だけ使う場合は扇風機用の保冷剤など扇風機を冷やすグッズを使い、少しでも冷たい風になるように工夫してみましょう。

作業員の方にも、扇風機の搬入タイミングを伝えておくといいです。旧居では一番最後に、新居では一番最初に搬入するようにお願いすることで、最低でも扇風機は使える状態にしておくといいでしょう。

エアコンの設置タイミングを合わせておく
エアコンを新居に運ぶ場合、その設置タイミングにも気を付けましょう。事前に設置タイミングを引越し日当日にしておかないと、熱帯夜をエアコンなしで過ごさなければならないことになってしまいます。
エアコンの設置を当日にいきなり依頼しても早くて翌日以降になることも珍しくありません。事前にきちんと当日に設置するようにスケジューリングすることが重要です。