引越し料金は時期や時間、荷物の量など様々な要因が関わって決定されます。
同じ日の引越しだとしても午前中に作業するのと午後に作業するのとでも料金が変わってきます。そのため、極限まで費用を抑えたいという場合は時間帯まで注意して決めていく必要があるのです。

午前中は細かく時間指定ができる代わりに料金は高め、午後は細かい時間指定はできないけど午前よりも安いというような特徴があります。
そしてさらに、完全に業者の都合のいい時間に作業してもらうフリー便と呼ばれるものもあり、最安値で利用したいのならこのフリー便が候補に挙がります。

フリー便の特徴

引越しの「フリー便」とは、日にちだけ指定して作業時間は完全に業者の都合に合わせるプランです。
午前中の○時から、午後からというように時間指定がないため、業者にとっては空いた時間を使える非常に都合の良い内容ですし、利用者にとっても時間を気にしないのなら安く作業してもらえるという点が魅力でしょう。

業者によっては日にちまでフリーにするプランまで用意されていることもあります。

フリー便が安い理由
フリー便が安い理由は既に少し触れたように、業者にとっての都合がいいというのが挙げられます。
引越し作業は例えその日の作業が少ないとしても人員やトラックの確保を行わなければなりません。しかしフリー便の利用客がいる場合、その作業の合間などの空いている時間にフリー便のお客さんの作業を行えるので、再度人員やトラックの都合を工面しなくて済むのです。

お客さんに対してはいつ作業を始められるか確約できないことから、通常料金の最大半額程度まで安くしている業者も珍しくありません。

フリー便の注意点

フリー便は時間を気にしない人にとっては引越し費用を抑えられる魅力的な内容ですが、注意しなければならない点もございます。

作業開始時間が分からない
何度もお伝えしている通り、フリー便は「何時頃から作業開始します」というような大まかな作業開始時間でさえ分かりません。
いつギリギリまで作業開始時間が伝えられないということも珍しくないため、指定した作業日は作業開始されるまで1日中待機している必要があります。
また繁忙期の場合、早朝や夜間遅くの作業になることもあるので、事前に御近所さんにその旨を伝えて挨拶しておきましょう。

トラブルが起こりやすくなる
フリー便は業者の空いた時間に作業してもらえますが、実際はその日の作業の一番最後になることが多いです。
そうするといくらプロの業者であっても疲労が溜まっているため、作業効率が下がってしまったり注意力が低下してしまったりした状態で作業をすることになります。
もちろんそんな頻繁に起こることではありませんが、こうした疲労の蓄積による荷物の破損や壁や床への傷つけなどのトラブルが通常よりも起こりやすくなってしまっていることも考慮する必要があります。

遅い時間に作業、もしくは翌日の搬入になる可能性がある
特に繁忙期に起こりやすいのが、荷物の運び込みが翌日になってしまうという問題です。
繁忙期はまだ引越し作業に慣れていないスタッフもフル動員して動いています。すると作業がスムーズにできずに時間が押してしまい、作業開始時間が22時以降だったり翌日になってしまったりするのです。
搬入が翌日になるということはよほどのことがない限りありませんが、可能性としてはゼロではないことを覚えておきましょう。

フリー便に向いている人

フリー便の注意点を述べましたが、これらの注意点が気にならないというのなら、費用を安く抑えられるフリー便は非常におすすめしたい選択となります。
フリー便に向いていると言える人は主に下記のような人たちになります。

時間に余裕がある人
引越し日当日はいつ引越し作業が開始するのか分からないため、制限が限られてしまいます。別の予定が入っていると最終的にその日に作業できないなんてことにもなりかねませんので、当日1日中時間に余裕がある人はフリー便がおすすめです。

近距離への引越しをする人
遠距離の場合は移動だけで時間がかかってしまうので通常よりも遅い時間、もしくは早朝の作業開始時間になってしまいがちです。
また遠距離だと途中で万が一のこと（事故や天候不良など）が起こった場合到着が遅れてしまう可能性もあります。
時間の都合が合わせやすい、近距離の引越しをする人におすすめです。

荷物の少ない人（単身引越しの人など）
最低限の荷物しか運ばない、生活に必要なものは現地で揃えるというような場合は、荷物の搬入が遅くなっても生活に大きな支障が起こることもありませんのでフリー便がおすすめです。

まとめ

引越しのフリー便は時間指定ができない分、最大半額程度の非常に安い料金で作業を行なってもらうことができます。

時間指定ができないことで生じるデメリットもありますが、時間に余裕のある人や荷物の少ない人など、メリットの方が大きい方も多くいらっしゃると思うので、費用を抑えたい場合はフリー便の利用も考慮してみてください。