引越し先の物件に階段しかない場合、そして2階以上の階層に引越す場合、主に荷物の運搬をどうするかを考えなければなりません。
特に運搬を引越し業社に依頼している場合は追加料金が発生する可能性もありますので、できるだけ費用を抑えたいのなら注意する必要があります。

階段だけの物件への引越しは料金が高くなりがち

引越し先が階段のない物件、つまりエレベーターのない物件の場合は、エレベーターありの物件よりも引越し料金が高くなる可能性があります。
その理由としては主に下記のような理由があります。

手間と労力がかかる
階段のみの物件でも1階への引越しでしたら運搬も楽なので料金も割り増しになることはありません。問題なのが2階以上に住む場合です。
エレベーターがないと階段を使って荷物を運搬することになります。階段は大きな荷物を持って使われることを想定していないため、そもそも人の手で運べるかという問題も発生します。
スペースがギリギリ足りて運べるとしても、通常よりも多くの人手・労力が必要になるため、料金が割増になるのです。

引越しの作業時間が長くなると料金も高くなる
引越しの料金は作業時間も大きく反映されてきます。エレベーターでは一気に運べる荷物も、階段だけの物件では一つ一つ運ばなければなりません。
そうすると作業時間も増えるため、その分が追加料金として加算されてしまうのです。

クレーン車を使う、吊り上げる必要が出てくる
大きい家具や荷物など、どうしても階段では運べないものも出てくると、クレーン車を使って運び入れたり、吊り上げて運び入れることになります。
吊り上げるのにもスタッフの人数が必要ですし、クレーンを操作する・引越し先まで運ぶスタッフが必要になるので、この場合も料金が高くなってしまいます。

引越し業社によって多少の料金の差はあれど、料金が決まる基準が大きく変わることはありません。
当日のスタッフの人数、作業時間、引越し先までの距離などが基準となります。階段しかない物件はエレベーターのある物件よりも多くの労力・人手が必要となるので高くなってしまう傾向があるのです。

階段だけの物件への引越しを安く抑える方法

引越し先が階段しかない物件だけどできるだけ引越し料金は安く抑えたい・・・。もちろんそう思う方は多くいらっしゃると思います。
そこで次は階段だけの物件でも費用を抑えられる可能性がある方法をいくつかご紹介します。

複数の業者に見積もりをとる
まず大切なのが複数の業者に見積もりを取る場合です。エレベーターなしの物件だとどこも多少の割増料金になってしまいがちですが、基準が違います。
中には2階までなら割増無しにしていたり、割増料金にはなってしまうけど料金を安く設定していたりしています。
引越し業社を選ぶ時の基本とも言えますが、まずはいろんな業者に見積もりをとってもらいましょう。

パックプランを利用する

多くの引越し業者には引越しパックが用意されている場合があります。特に多いのが単身者用の引越しパックですね。
こうしたパックプランは料金が固定で設定されているので、エレベーターなしの物件であっても追加料金が発生しないということもあります。
いくつかの業者に引越し先の状況を伝え、プランの設定金額のみで対応してもらえるかどうか確認してみましょう。

階段だけの物件への引越しする時の注意点

階段のない物件へ引越す時にまず気をつけたいのが、家具の大きさです。階段で運べる荷物なら問題ありませんが、大型家具がある場合は階段や踊場のスペースが足りずに人手だけでは運べない可能性があります。
すでに少し触れている通り、その場合はクレーン車を使うか、2階までなら吊り上げ作業を行うという方法がとられます。
クレーン車を使う場合でも吊り上げ作業を行うにも相応の追加料金が必要になります。

また、階段だけの物件の場合は引越し作業員の確保もしなければなりません。通常よりも多い人数で作業を行うため、スタッフが確保できない場合には希望の日時に引越し作業が行えない可能性も出てきます。
特に繁忙期に引越し希望の場合は通常よりも早めに問い合わせをして決めておかないと中々スケジュールが合わなくて苦労するということもあります。

まとめ

階段しかない物件への引越しの場合、通常よりも引越し料金が割増になってしまう点に注意しましょう。

また通常の引越しよりも人員や作業時間の確保が多くなります。ギリギリのスケジュールで決めようと思っても引越し業者とのスケジュールが合わずに業者が決まらないということもありますので、特に繁忙期あたりに引越し希望がある場合にはより早めに見積もり依頼を出しておき、余裕を持ってスケジュールを決めていく必要があります。