引っ越し時には重要な手続きがとても多いです。今回はそんな手続きの中でも忘れがちな「転送手続き」についてご紹介いたします。
転送手続きをせずに引っ越してしまうと重要な郵便物が届かなくなってしまいます。この手続きは後回しにしがちですが、ぜひ引っ越し先が決まったらすぐに手続きを行なってしまいましょう。

転送手続きを行わないと・・・?

転送手続きを忘れてしまったり引っ越してからと後回しにしてしまったりすると、重要な書類を受け取ることもできなくなってしまいます。
最近ではある程度の書類ならインターネット上から確認することもできる場合がありますので郵便物を受け取るという機会も少なくなっていると思いますが、今でも書留などの本当に重要な書類は郵便で配達されます。こうした書類を受け取れないというのはリスクが高いです。

また旧住所に新しい人が住み始めてしまった場合、その人に重要書類を見られてしまうリスクもあります。
見られないとしても、届いた郵便物をどうするのかは現在の住人に委ねられるため、処分されてしまうという可能性もあるのです。

いずれにしても、郵便物が正しく届かないと大きなリスクがありますから、転送手続きは必ず行いましょう。

転送手続きの流れ

転送手続きは郵便局の窓口に直接赴いて行うか、転居届を郵送するか、専用のウェブサイト(e転居)で手続きを行うか、3種類の方法があります。
それぞれの手続き方法をご紹介いたします。

郵便局の窓口で手続きする場合
郵便局で転居届の用紙を貰ってその場で記入、窓口で手続きを行います。
転居届に記入・押印をし、運転免許証などの本人確認書類と引っ越し前の住所が確認できるもの(運転免許証やパスポートなど)と一緒に提出します。
また、会社や団体の場合は他に窓口で手続きを行う代表の方と会社・団体の関係が分かるもの(社員証など)が必要です。

転居届を郵送する場合
郵便局で転居届の用紙を手に入れたら、窓口ではなく郵送によって手続きを行うことも可能です。
この場合は転居届の用紙を記入後、そのままポストに投函してください。転居届が受付された後日、現地訪問や確認書の送付などで事実確認が行われます。

インターネットから手続きする場合
日本郵便株式会社が運営する専用のウェブサイト(e転居)からも手続きが可能です。
氏名、メールアドレス、住所、転居者情報を入力して申請を行います。携帯電話、スマートフォン、PCのいずれからでも手続きは可能ですが、本人確認のため携帯電話の番号が必要になります。
また手続き中に指定される転居届受付確認センターへ電話をしないと、ウェブ上の手続きが完了しても登録されませんので注意してください。

開始〜終了の期間はどれくらい?
どの方法でも転居手続きは提出した日から新居に転送が始まるまでは3〜7営業日かかりますので、ギリギリに申請を出すのではなくある程度余裕を持って手続きを行うようにしましょう。

転送は届出を提出してから1年間有効です。もし1年以上転送をしたいのなら、再度転送手続きを行なってください。

転送届を提出する際の注意点

転居届の提出自体は難しいことではありません。しかし、いくつか注意したいことがあるのでそれをご紹介いたします。

サービスの対象は日本郵便のものだけ
転送手続きの対象となるのは、日本郵便が取り扱うもののみとなります。民間の宅配サービスの荷物等を受け取るためには、別の住所手続きや差出人に新住所への配送を依頼するようにしましょう。

転送ができないもの
民間の宅配業者による荷物以外にも転送ができないものがあります。
・海外の住所への転送
・受取人本人ではなく、親族や家族への転送
・勤務先への転送
転送できるのは「自分の住所」のみとなります。例えば長期入院することになったから家族の住所に転送したい、というようなことはできません。
また転送先の住所は国内でなければなりません。海外に転居する際は、忘れずに各方面へ住所変更の連絡をしましょう。

まとめ

引っ越し時に行う転送手続きは、後伸ばしにしてしまいがちな手続きの一つです。
今でも重要な書類は郵便で届きますので、できれば転居日10日前には手続きをしておくと安心です。転送手続きは提出してから開始されるまで最大1週間程度必要ですから、引っ越してから手続きする場合はできるだけ早く手続きすることをお勧めします。

また転送できるのは国内にある自分の住所のみです。代理人への転送や海外への転送はできませんので注意しましょう。